- 起業
- 業 種:
- 販売
事業者名:O to &
音と、古着と、自然と、人が出会う場所
「ただいま〜」と、つい言ってしまいたくなるような場所。
今回紹介するのは、そんな田舎のおばあちゃんの家のように居心地がいいお店でした。
辰野町川島区にあるそのお店「O to &(オトト)」は、横川上流に広がる自然豊かな山間部の集落にある古着屋さんでした。
こんな場所に古着屋が、本当にあるんだろうか。
初めて訪れる人は、そう思ってしまうのも致し方ないのかもしれません。
でも、あるんです。ただの古着屋ではない素敵な空間が。
ドアを開けると、そこにはオーナーの金井さんがこれまた初対面とは思えない落ち着いた雰囲気で出迎えてくれました。
「いらっしゃいませ。どうぞ〜上がってください。」
そしてお店の中に招かれ、入ってみるとこれまた2度目の驚き。
紛れもない古着屋、そしてたくさんの楽器に囲まれた異空間。
でも、どこか心安らいでしまう。
古民家の昔懐かしい雰囲気と楽器と古着がマッチして全然違和感がない。というかものすごい癒し。早くもこの空間の虜になっていました。
そんな居心地がものすごくいい空間の中で、金井さんにお話を聞きました。
創業はいつになりますか?
「お店のオープンは2018年11月ですね。個人事業主の活動自体は、2018年3月からです。半年間は準備期間として活動していました。なので、まだ1年経っていないんですよ。」
起業した理由はなんですか?
「会社勤めを2社ほど経て、そこから5年ほど季節労働をしていたんですよ。
春は茶摘み、夏は富士山、秋は北海道で鮭の収穫、冬は沖縄の離島でサトウキビの収穫。
という感じで住み込みでまわって、お金が貯まったら海外へ行くという生活をしていました。」
「そして季節労働と海外生活というサイクルの中にもやっぱり拠点がほしいということになり、物件を探し始めて、いくつかの候補の中からこの辰野の川島の地にたどり着きました。」
「そしてこの地で何かできないか模索し、まずは一番にやっぱり音楽がありました。」
「次の候補として古着屋、ゲストハウス、レストラン、劇場、映画館、ライブハウスなどがあって、その中でまずは古着屋を選び、店を立ち上げることになったんです。」
「物販は許可がいらないんで始めやすかったっていうのこともありましたね。」
なるほど、先にやりたいものがあったわけじゃなかったんですね。
「はい。そして音楽を楽しむ空間として『O to &』の古着屋がオープンしました。」
「今は古着がメインですけど、それだけにこだわるつもりはなくて、店名からもわかるように『音 と(O to &)面白いこと』をいろいろと試みていこうと思っています。 手始めに古着屋から始めたわけです。」
「なので、今も面白いことを始めたい仲間を募集しています。何か自分の得意なことがあって時間に余裕がある人、新たに副業を立ち上げたくてうずうずしている人などの連絡をお待ちしています。」
確かにこの場所なら、色々なクリエイティブなことが始められそうですね。 創作意欲が湧いてきますよ。
それで、なぜこの場所を選んだんですか?
「やっぱり音ですね。音楽をやりたいっていう想いがまずありましたから。隣、近所との距離とか、地域の皆さんの音への理解などがないと、難しいと思っていましたから。」
「いくつか物件を見る中で、この物件を見た時、ここで音を鳴らしたい!って思ったんですよ。この吹き抜けの感じとか、本当にすごく良くて。ここメッチャいい音が鳴るんですよ!」
「実際のこの場所に楽器を持って来て演奏して、区の総代さんにも来てもらい、音を聞いてもらって許可をもらえたことも大きかったです。他の場所ではそんなことはなかったし。人の温もりも感じました。判子を押された気持ちでしたね。」
「あとは、物件探しをする中で辰野町はこれからどんどん良くなる!って感じたんです。地価が安いのもその1つでしたね。近隣と比べて都心への距離はそれほど変わらないのに、地価がすっごくお得なんですよ。」
「それに町の人たちが、すごく頑張ってるし、これからもう上がるだけだ!って思いました。」
開業してよかったことは?
「O to &は自宅兼店舗なんですけど、ここにいれば自分の目利きで買って来たものを求めて、お客さんが来てくれて気に入ったものを買ってくれる。これってすごく良くないですか。」
「通勤時間0秒で、いろんな人との出会いがある職場。こんな生活で生きていけたら本当に最高じゃないですかね。」
開業してみて、この1年間苦労したことはありますか?
「苦労はないですね。確かに大変なことはたくさんありますよ。」
「海外に買い付けに行って、買って来たものをパッキングするとか、ものすごく大変な作業ですけどね、でもそれは好きでやってることなんで苦労とは思わないです。 他の日々のこともそうです。大変でも苦労とは思わない。」
「まぁ商品の値付けが難しいかなぁ。お客さんの財布を痛めることになってしまうんで。 それくらいですね。」
お店のこだわりはありますか?
「ノイズの少なさ。お店に来て楽になって帰れるということを目指してます。」
「だから滞在時間は長くていいんですよ。」
「この間なんて3時くらいに大学生がきて、夜の11時くらいまでいましたからね。一緒に晩御飯まで作っちゃったりして。でもそういうのって自分の目指すべき姿だなと思います。」
確かに実際ものすごく居心地がいいですよねぇ。
自分もここで場所借りて仕事したいくらいですよ。
「ぜひぜひ、そうしてくださいよ。本当O to &の夏は最高なんですよ。」
一年間やってみてどうですか?
「正直まだまだですね。一時、スイス → モロッコ →スペインと渡って古着の買付に行っていたので、今年の4月まで店は閉めていたんですよ。で、5月からまた再開しました。」
「5月から8月まではやや低空飛行の営業でしたので、秋にかけて頑張りたいと思っています。」
「今まだ自分1人食べていくのも難しいくらいです。やっぱり理想と現実とのギャップはありますが、そこまでの焦りはありません。」
「本当にダメになった時は、また季節労働に行ってお金を貯めればいいだけですからね。ただでもやっぱり、せっかく始めたこの理想的なスタイルを成功させたいと思ってます。」
「色々やりたいことはあるんですよ。」
これからの夢・目標はありますか?
「家族を持ちたいんです。だからこの場所『O to &』で、家族でやっていくことですよね。それが一番の目標です。」
「やっぱり店舗兼自宅なんで、プライバシーがほとんどないんでなかなか難しいんですよ。 そういうことも含めて一緒にやっていける人じゃないと思ってます。」
「あとは、子供もほしいんです。子供ができた時、また大きく生活スタイルって変えざるを得なくなってしまうじゃないですか。そうしたことも見据えて、ここで仕事をしながらも家族皆んなで生きていくスタイルを構築して生きたいです。」
「本当今後のテーマまさにそれです!」
今回は、取材として訪れた「O to &」ですが、今度は家で採れた野菜でも差し入れに持っていき、音に囲まれながらゆっくり身の上話でも聞いてみたい。そう思わせてくれる金井さんとO to &の空間でした。
- 会社情報
会社情報 事業者名 O to & 所在地 〒399-0511 長野県上伊那郡辰野町大字横川4577 電話番号 080-4901-8697 E-mail hazimari.ten@gmail.com URL https://www.oto-to.com/ 設立年月日 2018年3月3日 資本金 1万円 代表者名 金井一記 主な業種 古着販売業 事業内容 ライブハウス併設の古着屋。
旅先で仕入れた服や小物を販売。
春〜秋にかけて川島で営業。冬季休業有り。会社PR 店の複合施設化を実現すべく、ゲストハウススタートに向けて準備。築100年超の古民家をセルフリノベーション。
古着のラインナップはステージ衣装から作業着まで。
- 会社情報
事業者名 O to & 所在地 〒399-0511 長野県上伊那郡辰野町大字横川4577 電話番号 080-4901-8697 E-mail hazimari.ten@gmail.com URL https://www.oto-to.com/ 設立年月日 2018年3月3日 資本金 1万円 代表者名 金井一記 主な業種 古着販売業 事業内容 ライブハウス併設の古着屋。
旅先で仕入れた服や小物を販売。
春〜秋にかけて川島で営業。冬季休業有り。会社PR 店の複合施設化を実現すべく、ゲストハウススタートに向けて準備。築100年超の古民家をセルフリノベーション。
古着のラインナップはステージ衣装から作業着まで。