業  種:
  • ものづくり

事業者名:株式会社三沢紙器

培ったノウハウで                 ダンボールの存在価値を高める

 

50年ほど前に創業した「株式会社三沢紙器」。
2代目となる代表の三澤慶一社長は16年間製造業で培ったノウハウを活かし、これからの三沢紙器へと繋いでいきます。

 

 

2代目の社長なんですね。
就任してから大変に思うことなどありましたか?

 

〈三澤社長〉
「今年で就任してから4年目かな。
もともとは別のところで仕事をしてまして。この会社を継ぐ前も製造業で16年くらい仕事をしていたんです。ですから製造業のノウハウとか大変さとか楽しさみたいなものはもう分かっていたので、この会社に入って特段大変とかっていうのはないですかね。強いていうならば、身内と仕事をするのは大変だなと思います。(笑)」

 

 

事業内容は?

 

〈三澤社長〉
「事業としては、『紙器』というくらいで『紙の器』って書くんで基本的にはダンボールであったり、箱とかあるいは箱の中に入れる間仕切り的なものであったり、そういった紙とかダンボールの梱包資材の製造・販売が主な事業です。」

 

 

中学生との「ものづくりチャレンジ」に参加されたようですが

 

〈三澤社長〉
「中学生が出してくれたアイデアを、プロの目線、大人の立場から助言をしながらそれを評価しました。
やってみて面白かったですよ。やっぱりね発想が結構斬新なものがあったり、我々大人ではちょっと思いつきもしないようなネーミングだったり。結構中学生ならではのアイデアが出てきて楽しかったです。」

 

実際にどんなものがあったんですか?

 

〈三澤社長〉
「スーパーにあるプラスチックの買い物カゴや、子供が使うような幼児用のブロック。一般的にプラスチックでできてるものなのでそれを紙で作ったらどうですかというアイデアだったり。あとはダンボールベッドにパソコンのスタンドや棚です。」

 

 

防災やコロナ対策関連の商品も作っていらっしゃる?

 

〈三澤社長〉
「去年の4月に緊急事態宣言が出てからテレワークとか学校も休校になりますよとか。そういう社会の動きがあったんで、家で一緒にお子さんとお勉強しますとかお仕事しますとかいう時に、そのためにわざわざ机を買うとかちょっと抵抗があるのであれば、ということで簡易的なダンボールの椅子と机のセットを最初無償でお配りしますよって新聞に載せたんです。
そしたらかなり反響があって販売もしてみたんです。
そんな時に、役場の方からコロナ禍で万が一災害が起きて避難するってなった時にソーシャルディスタンスを取りながら、避難所にきた方々のプライバシーの問題があったり、感染防止をしたりっていう中で、町から三澤さんの方で何かできるものありませんかとお話いただいて、町の方と共同でパーテーションとベッドをやってみましょうということになりました。
それは商品として完成して納品させていただきました。」

 

 

この仕事でこれからチャレンジしてみようとか考えていることはありますか?

 

〈三澤社長〉
「結構色々頭では思い浮かぶんですけど、私どもの扱っているダンボールって、ほぼ100%と言っていいくらい、使い道っていうのは梱包資材なんですよ。
お客様が作ったものを入れる箱というのが私たちの仕事の大部分なんですけども、やっぱりそういうものってお客さん方のその中に入れられる商品とかが景気の動向とか、あとお客さんのニーズとか思考や流行り廃りとかそういったもので浮き沈みがあるものなんです。それで私がすごく思うのはベッドやテーブルに椅子もそうなんですけど、我々が作るもの自体が商品になるようなものを作っていきたいなと考えています。
で、そうなった時に例えば環境問題とかレジ袋が有料になりましたとか、海洋プラスティックのゴミの問題とかありますが、そういうところで私たちの技術や蓄積したノウハウとかでそういったものを紙製品で商品化できないか。
そういったところを常日頃考えてます。」

 

商品開発ってことですかね?

 

〈三澤社長〉
「今まで50年会社が続いてきて良い時悪い時ありました。比較的モノが売れてる時代が多かったのですが。
やっぱり梱包資材って基本的に商品ではないので。
あくまでも商品を入れるだけのものなんです。
変な話ダンボールならなんでもいいやとか、そこに名前を入れたり商品名を入れたりとかっていうことは当然あったとしても、それ以上なにか梱包資材にすごくお金をかけるとか、人員をかけてあえてそこに会社のパワーを注ぎ込んで新しい梱包資材を是非って会社はあんまり聞いたことないんです。
やっぱり無事に商品が届けばいいから、ダンボールでちょっと商品名入ってできるだけ安くしてよっていうのが大体の梱包資材なんです。
ってことは物流も変われば梱包資材のあり方も変わるでしょうし、ダンボールとか紙っていうのは一応リサイクルできて、プラスティックとかに比べると環境に優しいかもしれないですけど、極論言えば出ないことにはこしたことないと思うんです、梱包資材ゴミとして。
なのですぐに来年や再来年なくなるってことはないんでしょうけど、そういう変化に備えておくと言いますか、梱包資材のあり方が変わった時の為に、今までのノウハウを活かして他に作れる商品も会社として用意しておかないとっていうところを常日頃考えます。」

 

 

イメージ的に消費者たちが普段何か頼べば必ずダンボールに入ってるものなので、なくなるものっていう感覚はないのですが、

 

〈三澤社長〉
「そうですよね。一般の消費者の方はそうだと思います。ただそれを作っている我々からすると、これって一回きりだよなとか思うわけですよ。お客さんのところからその先いって、もうそこで捨てられるじゃないですか。そのためにこんなたくさん使うんだって。
非常にありがたいんですけども、毎日仕事しながらまあいつかこれがなくなる日も来るのかなとか思う時は当然あります。」

 

 

「でも、ダンボールの良さっていうのもあって。
ダンボールっていうのは印刷もできるので包装紙もいらないですから。
ダンボールにそのまま印刷してしまえば、大体商品も何かわかりますし、軽いし、何と言ってもリサイクルもできるし。
ダンボールのリサイクルは基本的にまたダンボールになるんですよ。みなさんがお手元に来るダンボールって半分以上は古紙ですからね。
新しい原料を当然多少混ぜるんですけど、かなり高い比率でリサイクル紙が入ってます。」

使い道として考えればそれでいいのかなと思いますね。

〈三澤社長〉
「そうなんです。リサイクル率が高い製品ですので、無駄がないんですよ。
常に循環しているんで、そういう価値はあります。ダンボールとしての存在価値が。」

 

最後に、三澤社長にとって製造業の楽しさってなんですか?

 

 

〈三澤社長〉
「やっぱり一番はお客さんに喜んでもらえることです。
こういうもの作って欲しいって言われて、その通りの物を作って喜ばれる楽しさもあるんですが、お客さんからなんとなく漠然と言われて『あとはお宅のアイディアでお任せします』って言われたりするときもあって、そういう時の方がものづくりする側としてはすごくこう燃えるんですよ!
そういう時こちらの提案に『あっ、こういうアイディアもあるんですか!』とか『こんな形もできるんですね!』とか、そういうお客さんたちの想像を超えたような提案をできた時とか、そういう風にお客さんに喜んでもらうことがものづくり、製造業の一番の楽しみです。」

 

 

  • 会社情報
  • 会社情報
    事業者名株式会社三沢紙器
    所在地〒399-0425 長野県上伊那郡辰野町大字樋口2434-6
    電話番号0266-43-1810
    FAX0266-43-1811
    E-mailmisawask@po30.lcv.ne.jp
    URLhttps://www.misawa-shiki.com
    設立年月日昭和47年11月 1日
    資本金800万円
    代表者名代表取締役 三澤 慶一
    全従業員数11人(内、男性 5人、 女性 6人)
    主な業種製造業
    事業内容・段ボール箱、段ボール加工品など段ボール製品の製造、販売
    ・紙器製品の製造、販売
    ・化成品などの包装資材の販売
会社情報
事業者名株式会社三沢紙器
所在地〒399-0425 長野県上伊那郡辰野町大字樋口2434-6
電話番号0266-43-1810
FAX0266-43-1811
E-mailmisawask@po30.lcv.ne.jp
URLhttps://www.misawa-shiki.com
設立年月日昭和47年11月 1日
資本金800万円
代表者名代表取締役 三澤 慶一
全従業員数11人(内、男性 5人、 女性 6人)
主な業種製造業
事業内容・段ボール箱、段ボール加工品など段ボール製品の製造、販売
・紙器製品の製造、販売
・化成品などの包装資材の販売
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