- 業 種:
- 飲食
事業者名:まつくぼ
ボリュームたっぷり。 ゲンを担ぐ、かつ丼屋
「例えば、負けられない試合前や、大晦日に合わせて注文が入ります。」と話すのは、国道153号線沿い羽場エリアにある「かつ丼屋 まつくぼ」の中村 和勇さん。縁起を呼び込みたいときに選ばれることも多いという『ソースカツ丼』を提供しています。
最近ではテイクアウトや、全国発送もスタート。辰野町のふるさと納税の返礼品にもなっていて、県外からも気軽に楽しまれるようになりました。
縁起の良いカツが生まれた経緯や、品質へのこだわり、ライダーをはじめとするお客さまとの交流などを伺いました。
◾︎大きなカツ。おいしさへのこだわりも大きく。
中村さんの両親が昭和48年に開業したのが、お店のはじまりです。最初は焼肉屋としてスタートし、食堂のように多くのメニューを提供していました。
そして昭和50年代、町の消防団から操法大会出場の“ゲン担ぎ”としてカツを依頼されたことでメニューが誕生します。消防団が県大会に進出したことで、大会前には必ず注文されるようになりました。その後、人気メニューとなり、次第にカツの専門店となっていきました。
人気メニューは『特製ソースカツ丼』。極限まで脂身を落とし、こだわりパン粉で揚げたジューシーでやわらかいカツに、ソースが絡められています。昔から使い続けているソースは、甘くてコクのある味わい。店を引き継いだ姉弟だけがレシピを知る、秘伝のソースです。
そして驚くのは、カツの大きさ。300g以上のボリューム満点な大きさです。創業当初からの大きさを、今でもそのまま守り続けています。
「国産ロースの肉を1枚1枚丁寧に切ってたたいて、下処理をしています。そのあとはオリジナルのパン粉をまぶして、160℃~165℃の低温で12~13分ほどかけてじっくり揚げています。」と中村さん。3〜4cmと厚みのあるカツですが、その手間をかけているおかげか、とても柔らかくジューシー。食べきれない場合には、お持ち帰りもできるそうです。
小鉢や漬物、味噌汁なども、既成品は使わず、すべて手作り。また、地元産の野菜を、農家さんから直接仕入れています。そのほかパン粉もオリジナル配合で、揚げ時間や、ソースとの相性が考慮されています。
「お店のモットーは、お客さまにおいしく食べていただくこと。そして満足して幸せな気持ちでお帰りいただくことです。」と中村さん。『ソースカツ丼』のほかにも、『チキンカツ丼』、『カツカレー』、そしてとろろと組み合わせた『とろろカツ丼』などがあり、バリエーションも豊富です。最近では『ヒレカツ丼』も新たにメニューに加わり、さらに選択肢が広がっています。
◾︎旅の目的地。ライダーとの交流
お客さまは、地域の方もちろん、南信地方の上伊那の名物であるソースカツ丼を目当てに来る観光客、そしてライダーの方も多く訪れます。20年以上前、ライダー向けの雑誌に、まつくぼが掲載されたことがきっかけでした。
「父もかつてバイクに乗っていたので、ライダーが来店すると、趣味のカメラでバイクの写真を撮り、それを店内の壁に貼っていました。『その写真を受け取りに、また来るよ』というライダーとの交流が増え、気が付くと壁一面が写真で埋まるほどになりました。」と中村さん。
現在はその写真がインスタグラムに切り替わり、以前の写真はまとめて飾られています。中村さんもバイクが好きなことから、バイク談義で盛り上がり、温かい交流が続いています。
◾︎店の味を気軽に。テイクアウトや全国発送をスタート
中村さんが店を完全に継いだのは2年前。それまでは、平日は会社員として働き、休日は店を手伝っていました。店を継いだタイミングで、テイクアウト専門店の「おうちdeまつくぼ」をスタート。テイクアウトによって、手軽に地域の食卓にのぼるようになり、縁起の良い“ゲン担ぎ”として注文されることも多いようです。
「『負けられない試合が明日あるから』と、買っていかれるお客さまは多くいらっしゃいますね。例えば、高校野球予選の前にもお買い求めいただいています。
そのほか、いちばん注文が多いのは、12月31日。年越しのオードブルの一品としてご利用いただいています。昨年は600枚ほどのご注文をいただき、前日から徹夜でつくりました。」
テイクアウトのメンチカツも人気メニュー。包み紙を開いて、そのまま頬張ることができます。メンチカツは、キャベツと肉のバランスにこだわりがあります。
キャベツは大きめに刻んでいるため、しっかりとしたキャベツの食感を楽しめるのが特徴です。そしてメンチカツも、ロース肉100%。店内でひき肉にして使っています。テイクアウトメニューも作り置きをせず、注文後に揚げているので、予約いただくとスムーズです。
また、『おうちdeまつくぼ』では全国発送もおこなっています。保存料を使わず食材を守るため、窒素充填されてクール便で配送しています。
「消費期限は製造日から5日と短くはなっていますが、できるだけ店で食べていただくものに近いクオリティを目指しています。一度買っていただいたお客さまは、リピーターになっていただいている方も多いんですよ。」
今後の目標は、店舗とともに「おうちdeまつくぼ」をもっと盛り上げることです。
「ご愛顧いただいているお客さまには、幸せになって帰ってもらいたい。そして、テイクアウトや全国発送によって、より多くの方にこの味を届けていきたいです。ご利用を、もう少し増やしていくことが課題であり、目標でもあります。
また、小さな個人経営の店ではありますが、一緒に働いてくださるスタッフの方々が、楽しく気持ちよく仕事ができる環境を整えて、今後も続けていきたいと考えています。」
幼い頃から親しんだ味。中村さん自身もその味を残していきたいと考えています。地元だけでなく全国に愛されるカツは、縁起のいいソースカツ丼として愛されています。
- 会社情報
会社情報 事業者名 まつくぼ 所在地 〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町大字伊那富7831-7 電話番号 0266-41-1729 FAX 0266-41-1729 E-mail kaz.kazuodon@outlook.jp URL https://matsukubo.com/ 設立年月日 昭和48年 代表者名 中村 仁勇 全従業員数 7人(パート含む)(内、男性 1人、 女性 6人) 主な業種 飲食業 事業内容 飲食店及びテイクアウト、ネット販売
- 会社情報
事業者名 まつくぼ 所在地 〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町大字伊那富7831-7 電話番号 0266-41-1729 FAX 0266-41-1729 E-mail kaz.kazuodon@outlook.jp URL https://matsukubo.com/ 設立年月日 昭和48年 代表者名 中村 仁勇 全従業員数 7人(パート含む)(内、男性 1人、 女性 6人) 主な業種 飲食業 事業内容 飲食店及びテイクアウト、ネット販売