業  種:
  • 医療・介護・福祉

事業者名:辰野町地域活動支援センター

ありのままの自分でいれる場所

※求人募集は終了しました

 

春には、満開の桜が咲き誇る桜並木のある城前通りに、
辰野町地域活動支援センターつむぎはある。

 

「町内在住の障がいのある方の日中の活動支援を行うのが仕事です。講師やボランティアの方に来ていただき、陶芸教室、書道、また手話ダンスグループのリュシオールさんと一緒に踊ったり、みなさん歌を歌うのが好きなのでカラオケもよくします。工作活動、就労に繋げられる仕事に関心を持ってもらうための作業もあります」

 

 

「月曜日の午前中には辰野町役場の玄関口で、就労体験として箕輪のほっとワークスという施設で製造されたパンを利用者さんと一緒に販売していますよ」

 

 

この度お話を伺うのは、
辰野町で働き始めて6年目の支援員、戸野倉 真紀さん。

 

「当施設に通う利用者は、25歳から75歳まで幅広い年齢層です。障がいの程度も個々に違います。出来ること出来ないことが個々で違うんです。やりたい活動もみんなそれぞれ。日々共に過ごす会話の中で、ひとりひとりの希望を聞きます。言葉でのコミュニケーションも難しい利用者さんは、日々の様子を観察しながら気持ちを汲み取っていきます」

 

「利用者さんの中には家族と暮らしていない方も居ます。障がいがあるため一人で出かけられない出掛ける機会も少ないという方が多くいます。行動範囲がどうしても狭くなってしまいます。辰野町は自然景観の良い場所がコンパクトにまとまっていて、とても良い場所だなって思います」

 

 

辰野町は、自然に直接触れられる場所も近く、
四季折々を身近に感じられる恵まれた環境だ。

春には、荒神山の桜や新町の水仙を見に行き、夏には横川渓谷の蛇石に涼みに行き、秋には川島の蕎麦畑や紅葉を愛でるという。

 

 

「毎年9月には、みんなが楽しみにしている障がい者文化芸術祭があるんです。障がいのある皆さんの文化芸術活動の振興と社会参加の促進を図るための催しで、作品を通じて障がいのある人もない人も一緒に触れ合える場となっています」

 

「作業のひとつに機械器具を清掃するときに使用するウエスづくりがあります。タオルを切ってウエスにしたものを町内事業所に納品するんです。コミュニケーションを図るのが困難な利用者さんの一人に、このウエス切りが好きな方がいます」

「ある時、職員がその利用者さんの個性を活かした作品が作れないかと考えていたところ良いアイデアがひらめきました。様々な色の古布を切ってもらってはどうだろう!?そのひらめきはズバリ!だったんです。色とりどりの切り張りされた作品は、カラフルでとても素晴らしく文化芸術祭でも高い評価を頂きました」

 

 

他者に寄り添う気持ちが根底にある人同士の触れ合いからは、こうした“好転”が度々起きる。

こうして福祉施設の中では“個性”が、個人のアイデンティティとして尊重される。世界は多人種で、文化も習慣も多種多様で個性や特性も様々。

理想的な社会のありようが、この施設の中から垣間見える。

 

「コミュニケーションを図るのが難しい自閉症の利用者さんで、折り紙が好きな方が居ます。本当に綺麗に几帳面に折られます。折るのは一種類なのですが、職員が何度チャレンジしても折れないほど難しいんです。それを職員と一緒に、お花玉に組み立てたり紐を通してつるし飾りにした物が賞を獲ったこともあるんですよ」

 

 

「絵を描くのがとても好きな、精神疾患のある利用者さんは、数年前はとても暗い配色で着色されていたんです。でも、ここ最近は明るい色を使って描くようになりました。こちらの施設に来たばかりの時は薬も飲めずにいたんですが、様々な人のサポートで、今ではちゃんと飲んでくれます」

「ずっと苦しかったんだと思うんです。傍目に見て、気持ちを読み取りづらい方だったのですが、今では表情も随分明るくなりました。そんな気持ちの変化が絵にも現れていると思います」

 

こうして施設に通うことで開花する才能があり、人との触れ合いから生じる明るい兆しがあり、利用者、そのご家族、施設職員が共に喜び合える場所がここにある。

 

 

戸野倉さんが福祉の仕事を選んだ理由はなんだったのでしょう?

 

「私自身、人前で上手く喋れなくなってしまうことがあり、自分は普通の人とはちょっと違うという意識がありました。そんな私でも、何か人の役に立てることに携わりたいという思いがあったんです」

 

「高校生の頃、ボランティアや学校の授業などで障がいのある方と触れ合う機会がありました。それまでは、障がいのある人を怖いと感じたりもしていましたが、触れ合ってみると、障がいがあっても私たちとそう変わらないんだなと感じました。先入観で彼らを見ていた自分に気付けたんです。そして楽しかったんです。みなさんが素直なせいでしょうか。自分も素直で居れたんです」

 

 

取材を受け緊張気味だった表情が、やわらかくほどけてゆく。
戸野倉さんの脳裏に、利用者と過ごして来た日々がめぐったのだろう。

 

取材に訪れた日、ちょうど利用者のみなさんは
“ぼかし”づくりに励んでいました。

 

 

「ぼかしというのは、土と生ごみを混ぜてつくる肥料のことです。このEMぼかしは、Effective(有効な) Microorganisms(微生物)の略。生ゴミとして破棄されている野菜の皮や果物の芯などには、多くのミネラルや抗酸化物質を含まれています」

「これらを利用した発酵肥料のこと。乳酸菌や酵母菌、光合成細菌などの善玉菌の集まりで、この微生物が生ゴミから良い栄養を作ってくれます。このEMぼかしの肥料で作られた土で作られる野菜は良質の栄養を吸収し、しっかりと根を張り元気に育つんです」

 

「この、ぼかしを肥料にして裏の畑で野菜を作るのですが、ぼかしは最低でも半年は熟成のため寝かしておかないといけないんです」

 

 

EMぼかしづくり作業の翌日、施設裏の小さな畑ではキュウリとトマトの苗が植えられ、施設前のプランターにはメロンの苗が植えられた。

メロンの苗は、昨年利用者と食べたメロンの種を育てて作ったもの。

施設から出た生ゴミは、ぼかし(堆肥)つくりに使われ、施設の中で小さな自然循環が試みられている。健全で健康的な暮らし方だ。

 

 

「このぼかしづくりの作業が苦手な利用者さんが居ました。なんとか一緒に作業しましょうと声かけしていく中で、ご家族の方から嬉しい言葉を頂いたことがありました。苦手なぼかしつくりの作業ができるようになって良かった…ではなくて、苦手な作業をしたことで、褒められたことが嬉しかったと言っていたと教えてくださいました」

 

「その話を聞いたとき、とても嬉しかったのを覚えています。施設内での人との係わり合いの中で感じてもらえた“嬉しい”という気持ち。そんなエピソードをご自宅で話してくれたこと。それは、私にとっても嬉しいことでした」

 

 

利用者の皆さんがつくられたEMぼかしは、
こうして商品化され販売もされている。

 

取材の日には偶然、辰野町中学校の生徒二名が職業体験に来ており、
少し緊張気味に利用者の方々と作業していた。

 

障がいのある方との触れ合いは、初めてで一緒に作業ができて嬉しかったと話してくれた。

 

 

「そうそう明日は、いつもお世話になっている野沢フルーツ農園までリンゴ摘みに行きます。是非、明日も来てください!!」

 

当日、朝方までの雨も止み、澄んだ青空が覗いた。

 

 

「リンゴは一箇所からたくさんの実がなるんですが、大きなリンゴにする為に元気な実をひとつだけ残して他は摘み取るんです。収穫前には、リンゴに絵を描いたり字を書いたりした部分が白く残る方法でMyリンゴをつくってるんですよ。今年で5年目になります」

 

あたたかいお日様の下、
職員と利用者の実摘みする様子がなんとも微笑ましい。

 

 

慎重に、摘む実を見極めている。

利用者の皆さんのわくわくが、こちらにも伝わってくる。

 

「収穫をみなさんとても楽しみにしています。町内イベントで菓子販売もされている保護者会運営の心愛(ここあ)さんと一緒にアップルパイなどお菓子作りもするんですよ」

 

 

こうした関係性をより多くの人たちと共有したい。

辰野町地域活動支援センターのこうした活動を広く知ってもらい、障がいと健常の垣根を越えたコミュニティつくりを広報していきたいと話してくれた。

 

 

障がいと健常の垣根を超えた関係性が築かれて、
はじめて健康的で健全な社会と言える。

その一役を担えるのは、私達ひとりひとりだ。

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  • 求人情報
  • 会社情報
    事業者名辰野町地域活動支援センター
    所在地〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町大字伊那富2679番地2号
    電話番号0266-41-5571
    FAX0266-41-5571
    E-mailtatsunochikatu@af.wakwak.com
    代表者名落合 秀幸
    全従業員数合計5名 (うち男性2名 女性3人)
    主な業種支援員
    事業内容障がい者への作業・創作活動・ボランティア交流・レクリエーション等の支援及び送迎
    会社PR

    「公益を大切にする民間法人」として、質の高いサービスを提供することを目的に事業を行っています。

    対人援助を基本とするため、相手を思いやる気持ちと協調性を持った気持ちの温かい方を待っています。

  • 求人情報
    事業者名辰野町地域活動支援センター
    所在地〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町大字伊那富2679番地2号
    電話番号0266-41-5571
    FAX0266-41-5571
    E-mailtatsunochikatu@af.wakwak.com
    仕事内容

    障がい者の方に対する日中活動の支援(作業・レクリエーション)及び送迎

    通勤場所〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町大字伊那富2679番地2号
    転勤の可能性なし
    雇用形態パート(高卒以上)
    雇用期間の定め~平成30年3月31日
    求人数1名
    給与時給 958円 (賃金〆切日 毎月 20日〆)(賃金支払い日 毎月 月末日)
    加入保険雇用・労災
    昇給実績なし
    賞与実績あり (1年以上勤務の後、年 1回)
    退職金制度なし
    就業時間13:00~17:00
    時間外労働の有無あり 
    休日休暇特別休暇(夏期3日) 年末年始(12月29日~1月3日) 
    年間休日6ヶ月後経過後の年次有給休暇日数 10日
    選考プロセス対人援助の仕事になりますので人物、人柄を重視し選考いたします。
会社情報
事業者名辰野町地域活動支援センター
所在地〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町大字伊那富2679番地2号
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主な業種支援員
事業内容障がい者への作業・創作活動・ボランティア交流・レクリエーション等の支援及び送迎
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対人援助を基本とするため、相手を思いやる気持ちと協調性を持った気持ちの温かい方を待っています。

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障がい者の方に対する日中活動の支援(作業・レクリエーション)及び送迎

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転勤の可能性なし
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昇給実績なし
賞与実績あり (1年以上勤務の後、年 1回)
退職金制度なし
就業時間13:00~17:00
時間外労働の有無あり 
休日休暇特別休暇(夏期3日) 年末年始(12月29日~1月3日) 
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先行プロセス対人援助の仕事になりますので人物、人柄を重視し選考いたします。
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