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事業者名:有限会社春日自動車工業所

アウトドアやバリアフリーにも応える               クルマカスタマイズ

 

昭和40年に創業された「有限会社春日自動車工業所。整備や板金、保険、車検など、自動車にまつわるサービスを扱っています。

 

「お客様の趣味やニーズに合わせて、一点もののカスタマイズも承ります。例えばキッチンカーや軽バンの内装設計、電源や空調システムなども0からつくります。“こんなカスタマイズできる?”って気軽に相談してほしいです。」と話すのは、代表取締役社長の唐澤弘明さん。

 

顧客ニーズを形にしてきた発想と事例、そして時代の変化に対応する姿勢についてお伺いしました。

 

 

 

◾️“ここでダメなら諦めがつく” 頼られる修理の技術

 

1965年に創業された春日自動車が後継者不在で廃業寸前だったところ、唐澤さんが事業を引き継ぎました。クルマの販売やカスタム、整備、板金、車検など、クルマにまつわるサービスを幅広くおこなっています。2014年には、販売に特化した箕輪町店をオープンし、お客さんは地元以外からも訪れます。

 

「“もう買い替えたほうが良いかもしれないけれど、修理できるか見てほしい。”と来店するお客さんもいます。どんなクルマでも、修理する前提で確認しています。」

 

“春日自動車でダメって言われたら諦めがつく” と言われるほど、信頼を寄せているお客さんもいます。

 

 

◾️事業やプライベ−トを充実させるクルマカスタム

 

力をいれているのが軽バンや軽トラックなどのカスタム。事業者だけでなく、プライベート仕様へのリクエストも多いようです。

 

「コロナ禍を経てアウトドアが流行するなか、軽トラックのカスタムカーが人気となっています。軽トラのカスタムについて1冊まるまると取り上げる情報誌があるくらいです。

 

車高を上げたり、大きめのタイヤを付けたり、荷台の上にキャリアを付けたりと、軽トラを仕事のクルマとしてだけでなく、おしゃれに乗るような人たちが増えています。」

 

 

まずカスタム事例として挙げられるのは、“軽トラを野菜の移動販売店舗にするカスタム”。荷台に農産物を積んで会場へ運び、そのままセッティングいらずに販売できるような棚をつくりました。

 

「荷台に野菜を乗せて運びますが、この時点ですでにお店ができあがっているような感じ。野菜が見やすいように、斜めに並べられるようにしています。」

 

一方で、キッチンカーへのカスタム依頼にも対応。移動販売の営業許可が取得できる設備を付けています。シンクや水道の水タンク、排水機能、換気扇などを整備し、冷蔵庫などの家電が使えるように100ボルトのインバーターも付けています。

 

 

 

◾️あるときは電気屋、またあるときは建具屋

 

個人のお客さんからは、軽トラの荷台に「トラベルハウス」を載せる「軽トラキャンピングカー」の依頼も多いとのこと。そこからトラベルハウスを、普通のクルマで牽引できるようにしたアイディアも生まれました。

 

「フレームをつくって、トラベルハウスをフレームに乗せることにより、クルマによる牽引が可能になり、トレーラーハウスのように使えます。あるお客様は“リモートワークに使いたい”とのことで、連結を外すことも動かせることもできるのが理想だったそうです。」

 

 

また、モバイルバッテリーで使えるアウトドア用品が増えている状況に合わせて、“クルマと独立した電源をトラベルハウスに付けて欲しい”というお客さんもいました。

 

「“農繁期のときには軽トラとして使いたいけれど、旅行にも使いたい”というお客様でした。トレーラーハウスはクルマから乗せ降ろすごとに、バッテリー配線を付け替えるのがめんどうくさいもの。そこで、屋根の上にソーラーパネルを張ってソーラーシステムを造りました。」

 

オートキャンプ場にある電源に繋げることも可能ですが、“3日くらいは充電がなくても過ごせるようにしたい”とのことからバッテリーを3000W相当積みました。

 

 

ほかにも“登山をする前日に車内泊をしたい”という女性から、軽自動車のワンボックスカーのカスタム依頼に応えました。

 

「後ろの椅子をひとつ外し、1人分のベッドスペースを確保。簡単な調理ができて朝食が取れるようにテーブルをつけました。冬にも登山をするとのことで、クルマのエンジンを止めても使えるヒーターを入れました。」

 

また、サブバッテリーと走行充電システムを使い分けることで、一晩中ヒーターをつけておいても車のバッテリーは上がりません。ベッドも既存のものではなく、収納を付けたオリジナルです。

 

「クルマ屋ではありますが、あるときは電気屋、またあるときは建具屋として、ニーズに応えています。」

 

 

 

◾️カッコよく、バリアフリーにカスタム

 

車椅子ユーザー向けにも、車両カスタムをおこないました。車椅子ユーザーがクルマに乗り込む際は、クルマと車椅子の隙間にスロープを足して身体を近づけてから、自身の手で身体を持ち上げて運転席に移ります。しかし、その移動が困難になってしまったお客さんでした。

 

「だんだん年齢とともに筋力が落ちてきて、スロープを足しても移動が難しくなってきたとのことでした。10cmでもいいからクルマと車椅子の隙間を減らして欲しいというご依頼です。」

 

そこでクルマのボディを切り取って、車椅子が入り込める凹みをつくることで、クルマに人が近づけるようにしました。ドアを開けた下部にあるステップを削ることで、強度を備えたギリギリの5cm分を短縮。残りの5cmは、運転席のシートを伸ばすことで解決しました。しかし、一番の難関が、外観でした。

 

「お客様は“見栄えはもう気にしない、諦める”とおっしゃっていたのですが、本心はそうではないと感じていました。というのも、クルマは身障者用とは思えないような、パワーもあって、見た目にも凝った車種。“クルマ好きな方”だと感じていました。」

 

いかにもボディを切り取った外観だとカッコ悪いと感じた唐澤さんは、切り取ったボディーをドアに貼り付けました。そうすることで、乗り降り時には切り口が出ますが、ドアを閉めれば元の状態のままに見えます。

 

「クルマをお返しする際に、お客様とそのリハビリの先生が一緒に来てくれたんですね。見た瞬間は、2人で顔を見合わせてがっかりした顔をしていました。外観は何ら変わっていないのですから。

 

しかし、ドアを開けた瞬間、2人がまた顔を見合わせて、とても喜んでおられました。私は“このようなお客さまの喜ぶ顔が見たくて、この仕事をやっているんだな”と実感しました。」

 

 

 

◾️目指すは、要望を超えた一点もの

 

今後の目標は、お客さまのニーズや時代に合わせた“一点もの”で応えること。そのためには、お客さんのお話をよく聞くことが大事だと感じています。

 

「お客さんの希望を理解することに努めています。そこに、プロとしての知識をふまえながらご提案をして、要望以上のものを仕上げられたらと考えています。」

 

提案するときのために、普段の生活でも幅広く興味を持ち、さまざまな知識を取り入れるようにしているとのこと。

 

「“こんなカスタマイズはできる?”なんて、なんでも相談してほしいですね。」

 

カスタマイズのはじまりは、自家用車だったという唐沢さん。趣味が講じて自家用車をアウトドア用にカスタムしていました。お客さまのニーズに応えるカスタマイズに対して、真剣に実現を目指しながらも、楽しんでいる姿勢がありました。

 

 

  • 会社情報
  • 会社情報
    事業者名有限会社春日自動車工業所
    所在地〒399-0422 長野県上伊那郡辰野町大字平出1954番地
    電話番号0266-41-0838
    FAX0266-41-0639
    E-mailkasugajidosha@gmail.com
    設立年月日昭和40年4月26日
    資本金300万円
    代表者名唐澤 弘明
    全従業員数4人 (うち、男性3人 女性1人)
    主な業種自動車修理・鈑金・販売・保険
    事業内容自動車修理・鈑金・販売・車検も承ります。
    また、移動販売車についてもお気軽にご相談ください。
    会社PR

    お客様の要望に真摯に耳を傾け、様々なニーズに応えられる業務を心掛けています。

会社情報
事業者名有限会社春日自動車工業所
所在地〒399-0422 長野県上伊那郡辰野町大字平出1954番地
電話番号0266-41-0838
FAX0266-41-0639
E-mailkasugajidosha@gmail.com
設立年月日昭和40年4月26日
資本金300万円
代表者名唐澤 弘明
全従業員数4人 (うち、男性3人 女性1人)
主な業種自動車修理・鈑金・販売・保険
事業内容自動車修理・鈑金・販売・車検も承ります。
また、移動販売車についてもお気軽にご相談ください。
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