業  種:
  • ものづくり

事業者名:有限会社マックス

図面の枚数だけ仕事が生まれる              一品一様の完成品

 

 

 

治工具・省力化機器の設計制作、及び精密部品加工をおこなう「有限会社マックス」。
「お客様から送られてきた2Dの図面から、3Dの完成品の姿が見えてくる」というのは、代表取締役の桑原 隆さん。

切削技術や不良に対する日々の心がけ、一貫生産体制などについて伺いました。

 

 

■図面から生産手順を導き出す

 

桑原さんが42歳のときに起業した「有限会社マックス」。医療機器生産設備や半導体製造装置、機械製造装置などに入る部品を制作します。両手に収まらないほど大きな部品も珍しくありません。

「生産品は、一品一様。量産品ではなく、図面の枚数だけ仕事が生まれます。
図面は外には出せない機密情報。メーカーから図面をもらって、それに合わせて制作します。図面には手順は書いてありませんので、自分達で制作方法を編み出します。」と桑原さん。

マックスが任されるのは、凸凹が複雑な立体部品。桑原さんは、平面に描かれた図面を見るだけで、3Dの完成イメージが見えてくるのだそう。そこから材料の大きさや、制作方法を導き出します。

また、耐久性を高めるための「熱処理」という作業を加えると、高温で材料が変形してしまいますが、その歪みも考慮。少しだけ大きめに荒取り、熱処理をしてから研磨していきます。

 

 

部品は、溶接して繋ぎ合わせてから仕上げ加工するものや一つの材料から一体物を削り出すものがあります。見せていただいたのは、1辺およそ20㎝の立方体から削り出した一体部品。“仏像製作者は、すでに木の中に存在する仏像を彫り起こしている。”そんな逸話がありますが、同じような技を感じさせます。

 

 

■0.01mm以下のズレも許さない

 

「手間のかかるようなものや要求が厳しいもの、めんどくさいようなものでも、うちは嫌がらない。何でもやる。断らないのがモットー。」と桑原さん。

寸法公差は0.01mmほど。0.01mm以上ズレてしまうことは許されません。技術がないと成り立たない厳しさです。温度変化によって、微小ですが機械が狂ってしまうこともあるため、1年を通して工場の温度を25〜26度で管理しています。

 

 

工場は、少数精鋭の4人で稼働。社員には、マシニング加工機と手作業でおこなう汎用工作機がそれぞれ1台ずつ割り振られています。加工機を自動で回している間に、汎用工作機で取り掛かるなど、時間の使い方も工夫し、マルチタスクに進めていきます。

プログラムを打ち込んで加工するマシニング加工機は、指示されたとおりに動きます。しかし、それだけでは精度を確保できないことが多いとのこと。そこで必要とされるのは、汎用工作機による手作業加工経験で得られる、肌感覚の技能や技術です。加工のスピード加減や刃物の選択、切削量などをプログラムに反映させて、その場その場に応じた対応をすることで、精度を出します。機械は、人間の勘には敵いません。

 

 

 

■万が一の時には、高速対応

 

「うちは納期と品質だけは絶対負けない。それを守れないと信用問題に関わってしまいます。お客様のご担当者様が変わった時、後任のご担当者様に、うちの対応がきちんと引き継がれるような対応をしないと、継続性はなくなっちゃうよね。」と桑原さん。

高品質であり、納期遅れを起こさないことは絶対。そして万が一、不良が出てしまった場合には、稼働中の加工を止めてでも優先して修正、または再作します。すぐにお客様のもとに持って行くのが信条です。

「もし昼に連絡をもらったら、すぐにお客様の工場へ取りに行きます。加工難易度にもよりますが、可能な物は夕方には納めるようにしています。
お客様はそんなに急いではいないかもしれないけれど、不良である状態を、一分一秒でも早くなくしたい。これは、私の気持ちでもあります。万が一の時には、対応の早さでカバーすることを、いつも心がけています。」

 

 

■図面を作るところから担当できる一貫生産体制

 

桑原さんが現在力を入れているのは、社員教育と受注拡大。まず、若手社員に技術を伝えています。入社後には、社員でありながらも技術専門学校に通えるように手配しました。

「技術を獲得するには、数年単位で時間がかかりますので、根気強さが必要です。『社員が幸せに生活できるように』を考えながら、高い加工技術・技能獲得に向けて、さらなる努力をしていきたい。そして、結果的にお客様へ、社会への貢献へと繋げていきたいですね。」

 

 

「これからも、お客様に図面を直接もらって、この手で納品をおこなう、顔の見える関係性を広げていきたいと考えています。」と桑原さん。

一方で、設計者ともタイアップしているため、図面を用意できないお客様の要望にも応えられます。

「例えば『省力化機械がほしい』というお声をいただけば、設計からこちらで担当して、具現化できます。また、うちではできない加工(表面処理、熱処理、ワイヤー加工、旋盤加工、板金加工など)をおこなう企業とも連携していますので、当社が製作総指揮のように、一貫して加工を担当することができます。

これからも、一過性で終わらない関係性を構築していきたいですね。常にお客様から認められ、選ばれる存在でいられるように努力していきます。」

 

 

 

 

  • 会社情報
  • 会社情報
    事業者名有限会社マックス
    所在地〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町羽場7395-1
    電話番号0266-44-1303
    FAX0266-44-1323
    E-mailmax@gray.plala.or.jp
    設立年月日1998年 9月 1日
    資本金3,000,000円
    代表者名代表取締役 桑原 隆
    全従業員数4人(内、男性 4人、 女性 0人)
    主な業種製造業
    事業内容治工具・省力化機器の設計制作及び精密部品の加工
    モールド型・プレス型部品加工及びベース加工
    医療機器の加工
    会社PR

    ・少数精鋭で高い加工技術による加工

    ・難易度の高い精密加工

    ・材質はなんでもOK

    ・協力会社ネットワークにより一貫加工に対応

会社情報
事業者名有限会社マックス
所在地〒399-0428 長野県上伊那郡辰野町羽場7395-1
電話番号0266-44-1303
FAX0266-44-1323
E-mailmax@gray.plala.or.jp
設立年月日1998年 9月 1日
資本金3,000,000円
代表者名代表取締役 桑原 隆
全従業員数4人(内、男性 4人、 女性 0人)
主な業種製造業
事業内容治工具・省力化機器の設計制作及び精密部品の加工
モールド型・プレス型部品加工及びベース加工
医療機器の加工
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・少数精鋭で高い加工技術による加工

・難易度の高い精密加工

・材質はなんでもOK

・協力会社ネットワークにより一貫加工に対応

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