地域の日常をプロデュースする

“イベントや出店のサポート事業”のほか、“農産物の販売事業”をおこなう、根橋プランニング合同会社。

「これまでの経験を活かして、事業サポートやイベント開催サポートのご相談を承ります。そのほか、安心して美味しく食べられる野菜を提供できる売り場づくりもスタートしたいと考えています。」と話すのは根橋俊夫さんです。普段は土地家屋調査士・行政書士としても活躍しています。

事業内容や、現在準備している野菜販売の売り場づくりについて、お伺いしました。

◾︎地域での挑戦をサポート

2019年、広告会社として業務をスタートした根橋プランニング。当時は、Webによる宣伝が求められていた背景があり、ホームページの作成やメンテナンスのほか、YouTubeやTwitterなどを活用した、商品販売の拡大などの提案をおこなっていました。

現在の事業軸は　“イベントや出店のサポート事業”　のほか、　“農産物の販売事業”　です。

「　“イベントや出店のサポート事業”　においては、『イベントを開催したい』『新事業を立ち上げたい』と考える方のサポートをおこなっています。

“イベントを開催したいけどやったことがない“　”飲食店舗を出したいが、どうしたらいいか分からない“　などと悩む方々と一緒に考えて伴走していきます。必要であれば専門家などとも連携し、私がディレクターとして主導していきます。

心強いと感じていただけるようなご提案をしていきたいと考えていますので、ぜひご相談いただきたいです。」

◾︎地域に根づくイベントから得た経験を活かしたい

根橋さんは会社を立ち上げる前から、地域のイベントや講演会に携わってきました。これらの経験を活かして、今後は会社としてイベント事業に取り組んでいこうと考えています。

2023年５月におこなわれた「十一面観音造立700年祭」というイベントの企画に、根橋さん個人として参加しました。辰野町上島にある、鎌倉時代末期の1323年に、善光寺仏師の妙海によって製作された国重要文化財「木造十一面観音立像」の造立700年の節目に合わせて開催された祭です。

「このプロジェクトは、０からデザインやフレームを作成しました。特にポスター作成では、デザイナーをはじめとする、あらゆる専門分野の人々と連携し、組織化しながら進めました。今後、こうした企画を通じて、会社としても社会貢献をしていきたいと考えています。」

毎年8月13日に上島地区でおこなわれる、「カタクリの里花火大会」の企画運営にも参加してきました。イベントは地域に根付き、今年で24回目を迎えます。

この花火大会では、毎年、約40発の花火が夜空を彩っています。この花火大会の特徴は、花火にメッセージが込められていること。例えば、亡くなった家族を偲ぶ法要や、結婚や子どもの誕生を祝うタイミングに合わせて、地域の方が打ち上げています。

花火は近くで打ち上げているため、ほぼ真上に上がって迫力があります。子どもたちも大喜びするお盆の風物詩で、地域の人々にとって、特別なイベントとなっているそうです。

「花火大会は、地域にある特別養護老人ホームかたくりの里に、スポンサーになっていただいています。当日はおじいちゃんおばあちゃんたちも外に出て、花火を楽しんでいます。」

イベントを継続的に運営させるためには、長期的な視野で理念や仕組みをしっかりと構築することが重要だと考えています。

「資金集めについては、寄付や補助金に頼らない形式でおこなってきました。こうした運営スタイルにより、持続可能なイベントを実現できたと感じています。この花火大会は、心温まる花火大会です。もっと知ってもらえるように、今後は宣伝もしてけるといいですね。」

◾︎地域へ、おいしい野菜を提供したい

もう一つの事業軸が、　“農産物の販売事業”　です。もともと家庭菜園をおこなっていた根橋さんは、化学肥料不使用にこだわりがあり、その野菜のおいしさを伝えていきたいと、事業化しました。

これまで、辰野町ほたるの里世代間交流センター「茶の間」でおこなわれる毎週土曜日の「旬の朝市」で、野菜を15年ほど販売してきました。そのほか有志で集まって、小学校や保育園の給食で使われる野菜も提供しています。

栽培している野菜のなかのイチオシは、トウモロコシ。標高800ｍに近い涼しい気候が非常に適していて、甘いトウモロコシになるそうです。そのほか、トマトやモロッコインゲン、大根、白菜なども人気です。

◾︎今後の目標は、野菜の売り場づくり

現在は、農産物をほしいという方に、充分に届けられる環境が整っていません。今後は、地元の子育て世代に向けた販売事業の拡大を目指していきます。

「地元の方々が　“安心な野菜だ”　と確信を持って購入できる売り場をつくりたいですね。私は、地元の方々に食べてほしいので、通販などではなく、地元の売り場にこだわっていきます。

売り場をつくれば、農家の方も安心して農業を続けられる環境にもつながっていくと思っています。農家の仲間も増えていくと嬉しいですね。」

現在は、まだ仕込み段階。辰野のおいしい野菜を手にとってもらえる機会を整えていきます。